新卒でさまざまなプロジェクトに携わっている中でカタチとして残る「もの」への興味が強くなっていた久野社長は、「ものづくり」の道へ進み、カメラ関連の仕入れ販売から始まりましたが、独自性を高めるためにもデジタルカメラのハウジング(水中撮影用のケース)を思いつき進めていきました。その後は、OEMでケースを製造するようになり、後のambientec(アンビエンテック)の開発母体となるエーオーアイ・ジャパンという会社に発展し、現在では水中撮影機材のOEMメーカーとして、設計開発、商品供給を行なっています。
水中ライトや照明器具など多くのメーカーが細かなスペックで競い合い、世の中に似たようなものが溢れており、消費者もスペックを比較することが当たり前になってしまっているからこそ、スペックではなく、“この製品ならちゃんと使ってくれるお客様がいる”という確信が持てる圧倒的な価値のあるもの(例えば、10年以上も使える“ロングライフの製品”など)をつくりたいと思っています。
そのため、現代の大量生産大量消費に従うのではなく、需要の有無でない「誰がどこで使うのかなと思いながら、自分が欲しいもの」をつくっていましたが、いざ出してみると同じような製品を求めている人も多くいることも知りました。「こんなつくりのものは見たことがない」「使ってみたい」と思ってもらえるような製品をつくることはとても大切だと感じた瞬間でした。
だからこそ、”誠実さと高い意識”を持ち合わせることで、今までになかった価値を創造することができると、自社ブランドを通して証明したいと思っています。
同じような考えや、ものの見方を全員が持っていますので
これまでにないプロダクトに携わりたい方はきっと満足できると思っています。

代表取締役 久野 義憲氏
例えば、2013年度に“RGBlue”の水中ライト「system01」でグッドデザイン賞を受賞した際には光のクオリティに徹底的にこだわった光源、設立当初よりコア技術となっている防水・耐水技術を搭載し、浸水トラブルを極力まで軽減させ独自の新機能を搭載した水中専用ライトでした。
時を経て、再びダイビング用水中ライトで2020年度グッドデザイン賞を受賞した本製品は、ダイビングに求められる、水中でのバランス(浮力)、操作・視認性、衝撃・強度を開発構想から改めて考え直して完成した製品です。
デザインはもちろん、ユーザーには直接関係のない裏側の回路や配列など、見えない箇所にもエンジニアの魂を込め、追求した結果、同業種のエンジニアでも気づかないような”こだわり”が詰まった製品を世に送り出しています。
外観や説明書からではわからない、エンジニアたちによる作り込まれた内側に眠る”圧倒的な技術力”で多くの方に支持を得ています。

2020年度グッドデザイン賞受賞のダイビング用水中ライト“Dive Extreme”
自社ブランドを高めるために、販売店舗や案件の精査、外部企業との連携強化など事業を拡大する方法を数多く試してきました。
現在では、市場規模を考慮してグローバル展開も始まり、ますます勢いを増していますが、その全てを支えるのは技術力と常に一緒にある”思考力”です。
同社では、製品を作り出すことがゴールであるならば、そのゴールの先に見えているストーリーまで機械・電気のエンジニアを含め考えます。
安価にする、大量に生産することで一定の売上にはつながるかもしれませんが、それは本質的な価値提供にはなっていないと考えます。
なぜなら、そこに「(使う人の)ストーリー性」が見えないからです。
どんな製品や技術でも、使う人の課題や不安を取り除くことで「満足した」と思ってもらえます。そのためには製品の使用者の声を聴きながら、課題を想定し、製品に落とし込む力や複数のプロダクトに携わり、お互いの良いところを掛け合わせてみるといった行動力も必要な要素となります。
ものづくりの在り方を自ら創り出し、実証したチカラを持っているエンジニアが多くいますので、今までとは違う思考を身に付けることも出来る環境です。
【開発責任者より一言】
人数は決して多くないですが、その分、他の人の何倍も技術、製品、ブランドに触れることができます。自分自身の技術や思考力が飛躍的に変化する瞬間を一緒に過ごしたいと思いますので、興味を持っていただけたら嬉しく思います。

既に新しい製品の構想や製作も着手しており、来年以降のリリースも控えています。