5年先の社会を発信するラボ
  • 5年先の社会を発信する未来ラボ
未来を創る成長領域

34.inSilico/スパコン創薬・バイオインフォマティクス

市場概要

コンピューターを用いて創薬の計算・予測を行うin Silico創薬のうち、スーパーコンピューターを使用するものを特にスパコン創薬と言う。また、ゲノム、SNP、トランスクリプトームや、タンパク質相互作用の解析などのバイオインフォマティクスと、分子などの化学的情報を扱うケモインフォマティクスを創薬研究に利用することを創薬インフォマティクスと呼ぶ。

実際に実験するのではなくコンピューター上での仮想実験であるため、研究開発に係るコストや時間の大幅な短縮を実現した(約1000億円→700億円前後)。例えば、医薬品候補化合物の構造情報とターゲットタンパク質の情報とをコンピューター上でシミュレーションさせADME予測・化合物選択を実施したり、SBDD(Structure Based Drug Design)やLBDD(Ligand Based Drug Design)といったドラッグデザイン手法により選択性の高い候補化合物の構造展開を進めたり、創薬インフォマティクスの種々の情報からドラッグリポジショニングが可能になるなど、創薬研究には欠かせない技術である。また、個別化医療・オーダーメード医療の発展にも寄与する。

本技術の課題の代表的なものとしては次の2点があげられる。

①医薬品候補化合物の探索では、膨大な化合物候補(10の60乗以上の化合物数)と多数の創薬標的タンパク質候補との組み合わせ数の相互作用評価を行うことが必要となり、通常の計算機では全探索が不可能。

②現状の創薬計算技術の予測精度は数%程度であり、タンパク質と化合物との結合親和性を正確に予測できる計算技術の確立が急務。

これらの課題解決には大規模計算が必須であり、これを解決するために、理化学研究所のスーパーコンピューター「京」を利用した文部科学省「HPCI戦略プログラム」や「京」を利用したさまざまな産学連携による共同研究が実施され成果を挙げている。2018年8月現在、理化学研究所では「京」の後継機種となるポスト「京」の開発プロジェクトが展開されており、本技術分野からも重点課題が設定されている。そのなかで創薬分野および構造生命科学の進展にとって重要な3つのテーマ「長時間分子シミュレーション」「超大規模生体分子システムシミュレーション」「創薬ビッグデータ統合システム」の研究が行われることになっており、まだまだ研究段階ではあるものの実用化に向けた研究成果の蓄積が行われている状況である。

主な技術要素

in Silico創薬、スパコン創薬、ゲノム解析、SNP解析、トランスクリプトーム解析、プロテオーム解析、メタボローム、パスウェイ解析、オミックス、シーケンス、マイクロアレイ、タンパク質相互作用解析、バイオインフォマティクス、ケモインフォマティクス、創薬インフォマティクス、構造活性相関、ADME予測、SBDD、LBDD、ドラッグデザイン、ドラッグリポジショニング、バーチャルスクリーニング, インシリコスクリーニング、モデリング、ファーマコキネティクス, 薬物動態、薬効薬理、ファーマコフォア

確かなデータに基づき、
未来を予測する。
Nikkei-astamuse 成⻑領域レポート

NIKKEI astamuse

日本経済新聞社とアスタミューゼがまとめた
有望成長領域136分野のレポート販売中!

日本経済新聞社とアスタミューゼが全世界の論文・特許、国内外の国際会議やシンポジウム、
展示会等の情報、並びに独自ネットワークによる口コミ情報を活用し、
今後10年から20年のスパンで「大きく成長が見込まれる分野」を策定。

日本経済新聞社が関連ニュースなどをまとめ、
現在と近い将来の成長分野を立体的に解説します。

「2分でわかる」成長領域レポート
パンフレット(無料)のダウンロード
レポートご購入のお申し込み
PAGE TOP